先日この界隈のボス猫(ロ)さんと、うちによくくるようになった(ヒ)ちゃんのことを書きましたが、(ヒ)ちゃんとはその後さらに距離が縮まって、今日は(ヒ)ちゃんは午後ずうっとうちの縁側サンルームで寝そべって過ごしました。

この1年近く、いつも緊張していて、1メートル以内に近づくと身構えるような(ヒ)ちゃんだったのが、今日はサンルームの中に入ってきて、そこで座って書き物をするわたしの足元50センチ以内のところに座り始め、わたしが去った後には、わたしの席のざぶとんの上でいつのまにか寝ていた……。

寝てくれたのは、正直、うれしかったです。そこまでこの場でくつろげるくらい安心してくれたのだな、と思って。もう知りあって1年以上になるのに、初めてのことでした。

うれしいな、と思いつつ、部屋の中で仕事をしていたのですが、ふと気づいてサンルームを見やると、(ヒ)ちゃんの耳が後ろ向けになっていました。

あれ?どうしたかな?と思って窓際まで行ってみると、サンルームから庭へ出入りするために開けた掃き出し窓のところに、(ロ)さんが来ていて、(ヒ)ちゃんを見つめていました。

最初はふたりとも黙ってましたが、そのうち(ヒ)ちゃんが(小さい猫なので)高い声でなーと唸り出し、(ロ)さんもいつもよりかは抑えめでしたが、唸り返し始めました。

このままいくと、サンルームの中で乱闘か?という様相……。でもわたしはこないだのことを思い出して、窓ガラス越しに部屋の中から、(ロ)さんに対して、みぞおちから声をかけてみました。わたしの姿は(ロ)さんからは見えていなくて、わたしも(ロ)さんのおでこが上から見えるだけです。

いくつかのことを伝えましたが、特に、(ロ)さんが唸るのをやめ、体の向きを変え始めて、サンルームの入口から中に入ろうとするかわりに向こうの庭へと去って行き始めてくれたときに伝えていたのは、「この界隈をいつも守ってくれていてほんとにありがとう、わたしもこの小さい猫の(ヒ)ちゃんも、おかげで安心してここにいられます」というものでした。

唸り始めてしまった(ロ)さんには、何を伝えても聞いてもらえないかもとも思ったけど、やっぱり聞いてくれた、と思った。うれしかったです。今日はこないだよりもうんと短い時間の交流でした。(ロ)さんは、ほんとうにいろんなことがよくわかっている猫なのです。そしてほんとに頼もしい猫です。この界隈をほんとうに守ってくれているんだと思います。

(ヒ)ちゃんはその後もそのまま、同じ場所で寝そべって過ごして、夕方の雨が降り出した頃、去っていきました。

雨が降ってから、わりとぱっとやんだので、わたしは慌てて今日5時までやっている図書館へと自転車を走らせたのですが、家を出て角をまがったら、目の前の空に太い虹が一直線に空へ立ち上っていました。きれいでした…。